副作用って何?

副作用について
薬のリスクとしてまず頭に思い浮かぶのが副作用です。副作用とは、薬が持っている病気や怪我を治す主作用とは異なる別の作用を指します。代表的なものでいえば、花粉症の薬は鼻水や目のかゆみを治す効果がある一方で、眠気を引き起こします。こういったものを副作用といいますが、主な症状は以下に紹介する4種類です。
主な副作用
まずは、眠気・倦怠感です。かぜ薬や花粉症の薬などの内服薬、胃痛・腹痛を抑える薬などには副作用として眠気・倦怠感が発生するケースが多いです。
次に、下痢・便秘です。内服薬は腸管で吸収されるため、それに伴い下痢・腹痛が副作用として発生するケースが多いです。代表的なものでいえば、皮膚疾患の治療で処方される抗生物質は下痢、抗うつ剤に含まれている抗コリン薬は便秘の副作用が発生します。
また、薬に対するアレルギー反応として、発疹が出るケースも少なくありません。発赤、蕁麻疹、水痘、皮膚のかゆみなどが主な副作用です。すぐに発生することもありますが、1~2週間後、1ヶ月後などに発症するケースもあります。
胃の不快感・嘔吐も主な副作用の1つです。薬によって胃の調子が悪くなり、不快感が続いたり嘔吐したりといった副作用が起きます。この副作用については、決められた用法・用量を守らずに薬を使用することによって起こるケースが多いです。
副作用には3つの分類が存在する
1つ目は、薬理学的作用に基づく副作用です。薬の治療効果は疾患に対して正しい用法・用量を守って使用することで発揮されます。不適切に使用すると副作用が起こるリスクが高くなるので注意が必要です。胃の不快感・嘔吐などは、空腹時に薬を服用することによって胃が薬を食べ物と誤認し、胃酸を分泌して胃の粘膜が荒れるために発生します。
2つ目は、体質が影響する副作用です。薬には人体に強い悪影響を及ぼす成分は含まれていません。しかし、体質によってはアレルギー反応を引き起こす可能性があります。正しい用法・用量を守っていたとしても、アレルギー反応が起きてしまいます。
3つ目は、薬物相互作用による副作用です。いわゆる、薬の飲み合わせです。近年は高齢化が進んでおり、複数の疾患を抱えている人が増えています。複数の診療科を受診している人も多く、様々な種類の薬を同時に使用するケースも少なくありません。そこで起こりやすいのが、重複投与および多剤併用投与による薬物相互作用です。有害な薬物相互作用を持つ薬が処方された結果、重大な副作用が引き起こされてしまいます。