効果も価格も安心!「ジェネリック医薬品」

効果も価格も安心!「ジェネリック医薬品」

ジェネリック医薬品とは

ジェネリック医薬品は、新薬の特許期間が終了した後に製造・販売される薬です。新薬と同じ有効成分を有し、安全性も確保されていることが認められています。新薬は先発医薬品と呼ばれますが、一方でジェネリック医薬品は後発医薬品と呼ばれます。新薬よりも開発コストが低いので、低価格での販売が可能です。新薬の開発にはおよそ9~17年かかるといわれており、費用も数百億円にのぼります。一方、ジェネリック医薬品はすでに新薬の開発段階で安全性が確保されているので、開発期間は3~5年程度です。
また、ジェネリック医薬品は使用者の利便性を考慮した改良が施されています。錠剤を小さくする、ゼリー状にする、味を改良する、色や形の区別をする、といった工夫が見られます。こういった工夫は飲みやすさの向上や誤飲防止につながります。
ジェネリック医薬品は新薬と異なる添加剤を使用する場合があるため、味や香りが異なるケースも少なくありません。しかし、使用される添加剤についても安全性が確保されています。アレルギー体質の人が使用する場合は、新薬・ジェネリック医薬品に関係なく、添加剤について専門家に相談する必要があります。

ジェネリック医薬品のメリット

新薬とは開発過程が大きく異なりますが、ジェネリック医薬品の有効成分や品質、効き目、安全性については国から認められています。価格を低く設定できるので、患者の医療費負担が軽減される点が最も大きなメリットです。使い勝手や服用のしやすさなど、患者の立場から考えられた工夫が施されている点も、後発医薬品だからこそのメリットといえるでしょう。

国が普及を進めている

ジェネリック医薬品の使用率は上昇し続けています。2023年7月~9月の時点で、数量シェア率は82%となっています。かなり高い水準ですが、アメリカやドイツにおいては日本よりも数量シェア率が高く、90%以上です。日本もこういった諸外国の水準を目指して、普及促進に取り組んでいる状況です。近年、日本は国民医療費が大幅に増加している状況で、2023年度の時点で年間約47兆円となっています。このうち、調剤医療費は約8.3兆円を占めており、その2/3は薬代です。医療費の多くは公的健康保険から支払われていますが、このままでは増え続ける医療費を維持することができない状況です。そこで求められるのが、ジェネリック医薬品の積極的な使用です。ジェネリック医薬品を使用することで薬代が安くなり、患者本人の自己負担が減るだけでなく、国全体の調剤医療費も下がります。その結果、国民医療費の削減につながります。